2016年 11月 28日
2度染の布
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元の布を藍で染め直した2度染めの布。
以前の布の色がかすかに残っている部分があって、おそらく藍で染められる前は、貴州省苗族特有の華やかで色鮮やかな布ではなかったのではないかと想像する。
年を重ねた女性が、派手な色合いを避けるために、このような地味な色に染めなおす話を、何かの本で読んだことがある。
確か、日本の津軽こぎん刺しも、白地の木綿の刺繍を、年を重ねた女性が藍で染め直すのを聞いたことがある。
また、菱形模様の中に小さな菱形が幾重にも繰り返しあらわれる姿は圧巻。おそらく刺繍。
裏地は亮布と呼ばれる光沢のある布。藍で染めたばかりの布を砧で叩いたり、ローラーのような重い石でこすりつけると、このような光沢がでてくるそう。
下部に取り付けてあるヒラヒラは織り。
藍の単色の一見シンプルな布だけれども、この1枚の布の中に細かな刺繍、織り、亮布、藍の染め直しとあって、見どころは豊富。
by asiax
| 2016-11-28 22:28
| アジアのおみやげ