2009年 05月 16日
セオム
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前もって予約したも8ドルの部屋が10ドルの部屋になっていたり、迎えの車まで用意してもらったのにいざ宿に着いたら満室で他の宿に連れて行かれたり、空港タクシーはやたらチップを要求してきたり、ベトナムの初日はいつもさんざんだった。
今回も割安の午後出発便でサイゴン着は22時過ぎ。でももう空港タクシーにはうんざりだし、予約しても希望の部屋はとれないだろう。それなら空港の敷地を歩いて抜けてセオム(バイクタクシー)を拾い、宿は着いたら何とかなるだろう、と少々不安を抱えつつ出発した。
到着口を出ると、どの方向に歩けば空港の外に出られるだろう、とうろうろしている私に空港の職員らしき人や白タクが声をかけてくる。「もうこの時間はセオムはない」とか、「タクシーでいけ」とか、でも3ドルで行ってくれ、と言えば「じゃあセオムだ」と、結局そうなった。
私はバックパックを背負って空港の駐車場を抜け、料金所の横を通り抜ける。機内アナウンスの「只今の気温は摂氏25度。」というのがウソのように蒸し暑く、背中が汗で濡れていく。
料金所のゲートを抜けるとすぐに1台のバイクが待機していた。「ファングーラオ」と市内地図を見せながら言うと、彼は7本の指を立てた。
- 7ドルって、それじゃあ普通のタクシーで行くより高いじゃない(空港タクシーの相場は6ドル)。ましてやバックパック背負って空港の外まで歩いてくる人間なんだから、そんな金だすわけないじゃない。3ドルでいいでしょ -
と、私は3本の指を立てた。でも彼は笑顔で首を横に振った。少しでも早くファングーラオに着いて宿探しをはじめたいけれど、もう少し歩いて別のセオムと交渉したほうがいいな、と私が歩きはじめようとすると、彼はやはり笑顔のまま頷いた。
彼は予備のヘルメットを私に手渡した。2年前はそんなことはなかったけれど、あれ以降警察の取締りが厳しくなったことはテレビのニュースでも聞いていた。
市内に向かう中、私は彼の示した7というものが不可解でならなかった。私はそのときベトナムドンの両替を済ませていなくて、ドルでの支払いしか頭になかった。でも、セブンという言葉させ出てこない彼が、果たしてドルでの要求をするだろうか。もし7万ドンだとすればドルに換算して3.8ドル。私が示した3ドルはドンに換算すれば5万4千ドン。そうすると、お互いにとってちょうどいい折り合いがついているのではないだろうか。
そしてファングーラオに着いて3ドルを渡すと、案の定、彼は笑顔をさらに増して握手をしてきた。
時間はもう23時を過ぎていたが、荷物を担いで通りを歩いているとあちこちから「ルーム」と声がかかる。やっぱりなんとかなるもんだ。それでも私は、前回のたびで目星をつけていたファングーラオとブイビエン通りに挟まれた狭い路地へと入っていく。その路地の中でも宿の紹介屋がいて1件目に案内された。
8ドル。窓の景色も良くないし、もう少し他にいい部屋ない?と詰め寄るものの、もうこんな時間だしここしかないという。もう少し自分で歩けばないことはないだろうけど、時間も時間だし、次の朝もすぐに出発するし、あとは値下げ交渉を試みた。そして7ドルで成立した。
こうしてこのたびがはじまった。
ちなみに、帰りのサイゴン市内から空港までのバイクタクシーは5万ドン(2.8ドル)。こちらのほうが相場に近いと思います。
今回も割安の午後出発便でサイゴン着は22時過ぎ。でももう空港タクシーにはうんざりだし、予約しても希望の部屋はとれないだろう。それなら空港の敷地を歩いて抜けてセオム(バイクタクシー)を拾い、宿は着いたら何とかなるだろう、と少々不安を抱えつつ出発した。
私はバックパックを背負って空港の駐車場を抜け、料金所の横を通り抜ける。機内アナウンスの「只今の気温は摂氏25度。」というのがウソのように蒸し暑く、背中が汗で濡れていく。
料金所のゲートを抜けるとすぐに1台のバイクが待機していた。「ファングーラオ」と市内地図を見せながら言うと、彼は7本の指を立てた。
- 7ドルって、それじゃあ普通のタクシーで行くより高いじゃない(空港タクシーの相場は6ドル)。ましてやバックパック背負って空港の外まで歩いてくる人間なんだから、そんな金だすわけないじゃない。3ドルでいいでしょ -
と、私は3本の指を立てた。でも彼は笑顔で首を横に振った。少しでも早くファングーラオに着いて宿探しをはじめたいけれど、もう少し歩いて別のセオムと交渉したほうがいいな、と私が歩きはじめようとすると、彼はやはり笑顔のまま頷いた。
彼は予備のヘルメットを私に手渡した。2年前はそんなことはなかったけれど、あれ以降警察の取締りが厳しくなったことはテレビのニュースでも聞いていた。
市内に向かう中、私は彼の示した7というものが不可解でならなかった。私はそのときベトナムドンの両替を済ませていなくて、ドルでの支払いしか頭になかった。でも、セブンという言葉させ出てこない彼が、果たしてドルでの要求をするだろうか。もし7万ドンだとすればドルに換算して3.8ドル。私が示した3ドルはドンに換算すれば5万4千ドン。そうすると、お互いにとってちょうどいい折り合いがついているのではないだろうか。
そしてファングーラオに着いて3ドルを渡すと、案の定、彼は笑顔をさらに増して握手をしてきた。
時間はもう23時を過ぎていたが、荷物を担いで通りを歩いているとあちこちから「ルーム」と声がかかる。やっぱりなんとかなるもんだ。それでも私は、前回のたびで目星をつけていたファングーラオとブイビエン通りに挟まれた狭い路地へと入っていく。その路地の中でも宿の紹介屋がいて1件目に案内された。
8ドル。窓の景色も良くないし、もう少し他にいい部屋ない?と詰め寄るものの、もうこんな時間だしここしかないという。もう少し自分で歩けばないことはないだろうけど、時間も時間だし、次の朝もすぐに出発するし、あとは値下げ交渉を試みた。そして7ドルで成立した。
こうしてこのたびがはじまった。
ちなみに、帰りのサイゴン市内から空港までのバイクタクシーは5万ドン(2.8ドル)。こちらのほうが相場に近いと思います。
by asiax
| 2009-05-16 22:59
| ベトナム