2010年 07月 24日
豆乳スタンドにて
|
「フォ~、ふぉ~」
ベトナム北部、ハイフォンの町の路地裏、
朝、たまたま通りがかった豆乳屋台で、あのベトナム独特の低い椅子に腰掛けた。
店のおばさんは熱々の豆乳の入ったグラスの中に、大きな塊の氷をひとつ、ふたつと落とし、豆乳のしぶきがテーブルを濡らすたび、
「フォ~、ふぉ~」
という奇声を発した。
やることが豪快というか、大雑把な人だな。
テーブルを拭くおばさんの姿を見つめながら、やることが自分とそっくりで、親近感を抱いた。
しばらくして、1台のスクータが豆乳屋台の前で立ち止まった。
30代くらいのビジネススーツに身を包んだ、キャリアウーマン然としたその人は、エンジンを切らずにスクータにまたがったまま、豆乳のグラスを受け取った。
忙しい朝の通勤時間を演出する彼女が、私の日常をふと思いださせた。
「〇ж$Я#☆」
???ん?
私が驚いた顔をすると、その女性はまた
「〇ж$Я#☆」
と繰り返した。
大体このような場面では
「どこからきたの?」と尋ねられることがほとんどで、私もたとえ相手が何を言っている分からなくても、その表情やゼスチャーからなんとなく分かるのだけれど、そのとき、その女性が話しかけてくる言葉がまったく見当つかった。
すると女性は
「Are you Chinese?」
と英語で尋ねてきた。
- いいえ、私は日本人です -
そう答えると、
「あー、そうだったのね。私あなたが中国人だと思って中国語で話しかけたのよ。でもあなたが理解していないようだったから、そう、日本人だったのね。ところであなたはビジネスでここに来たの?」
- いいえ、観光です。あのー、あなたは中国から仕事できているのですか? -
「ノー、私はベトナム人。でも私のボスは中国人なの。だから中国語ができるの。」
ネイティブとはいえないけれど、とても分かりやすい英語で彼女は話してくれた。
「じゃあ、わたしそろそろ会社行かないといけないから。この町を楽しんでね。」
店のおばさんはどこかにいなくなっていて、女性は飲み終えたグラスの下にドン紙幣を挟んで去っていった。
英語と中国語を話すベトナム人。まさに彼女はベトナムのキャリアウーマンだった。
ベトナム北部、ハイフォンの町の路地裏、
朝、たまたま通りがかった豆乳屋台で、あのベトナム独特の低い椅子に腰掛けた。
店のおばさんは熱々の豆乳の入ったグラスの中に、大きな塊の氷をひとつ、ふたつと落とし、豆乳のしぶきがテーブルを濡らすたび、
という奇声を発した。
やることが豪快というか、大雑把な人だな。
テーブルを拭くおばさんの姿を見つめながら、やることが自分とそっくりで、親近感を抱いた。
しばらくして、1台のスクータが豆乳屋台の前で立ち止まった。
30代くらいのビジネススーツに身を包んだ、キャリアウーマン然としたその人は、エンジンを切らずにスクータにまたがったまま、豆乳のグラスを受け取った。
忙しい朝の通勤時間を演出する彼女が、私の日常をふと思いださせた。
???ん?
私が驚いた顔をすると、その女性はまた
「〇ж$Я#☆」
と繰り返した。
大体このような場面では
「どこからきたの?」と尋ねられることがほとんどで、私もたとえ相手が何を言っている分からなくても、その表情やゼスチャーからなんとなく分かるのだけれど、そのとき、その女性が話しかけてくる言葉がまったく見当つかった。
すると女性は
「Are you Chinese?」
と英語で尋ねてきた。
- いいえ、私は日本人です -
そう答えると、
「あー、そうだったのね。私あなたが中国人だと思って中国語で話しかけたのよ。でもあなたが理解していないようだったから、そう、日本人だったのね。ところであなたはビジネスでここに来たの?」
- いいえ、観光です。あのー、あなたは中国から仕事できているのですか? -
「ノー、私はベトナム人。でも私のボスは中国人なの。だから中国語ができるの。」
ネイティブとはいえないけれど、とても分かりやすい英語で彼女は話してくれた。
「じゃあ、わたしそろそろ会社行かないといけないから。この町を楽しんでね。」
店のおばさんはどこかにいなくなっていて、女性は飲み終えたグラスの下にドン紙幣を挟んで去っていった。
英語と中国語を話すベトナム人。まさに彼女はベトナムのキャリアウーマンだった。
by asiax
| 2010-07-24 08:22
| ベトナム