2006年 05月 03日
元ちとせさんのこと
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店内では1枚のCDが繰り返し流れていた。どこか沖縄を感じさせるそのメロディに反射的に反応し、スクリーンにうつしだされたCDを捜し求めた。それが元ちとせさんの「コトノハ」というアルバムだった。そのCDには「ミニライブと握手会」という特典が入っていて、日付と時間を見ると今日のあと数十分後だったのだ。わたしはそのCDを持ってレジに向かい、外で並ぶ人々の列に加わった。
ライブがはじまると、ちとせさんのパワフルな歌声に完全にうちのめされてしまった。最後の曲、「竜宮の使い」を歌い終えると、一瞬の静寂の後、店内はたくさんの拍手に包まれた。振り返ると、CDを買い物中の他の客も足を止め、ちとせさんに拍手を送っていたのだ。
握手会のとき、私はライブ中のトークでちとせさんが歯ぐきから血が出てどーのこーの、と言ったことを思い出し、「歯を大切にしてこれからもいい歌を聴かせてください。」というと、ちとせさんははっとしたように口を手で隠し、少女のような目で笑ったのだ。
そんな身近な存在だった元ちとせさんはそれからおよそ半年後、「ワダツミの木」でメジャーデビューを果たし、それからはテレビや雑誌の中の存在になってしまった。
また最近元ちとせさんがテレビに出てきて、ふとあの頃のちとせさんの笑顔が思い浮かんだ。2001年8月25日のことだった。
by asiax
| 2006-05-03 21:34
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