2006年 12月 23日
沖縄とステーキ
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「1,000円でステーキが食べられる。」
学生の頃、はじめての沖縄への旅立ちの理由はあまりにも単純なものだった。
沖縄に行ったことのある友人のその一言で、私は1週間後に沖縄へ向かったのだった。
学生時代、あの頃はまだ今ほど牛肉が安くなかった。家で食べる牛肉も薄切りの肉を野菜と炒めたり煮込んだりして食べるくらいだった。ステーキは誕生日のような特別な日や、呉服屋を営む祖父母の家でないと食べられなかった。
焼き加減には3種類あるのだと教わった。私の好きな生焼けのものはレアと言えばいいんだよと、それだけを頭に叩き込んだ。アツアツの鉄板の上でジュージューいいながらでてきた厚切りの肉を食べて、東京から船に乗り、低気圧にもまれ大揺れの船内で2泊3日、グロッキーになってやっとの思いでたどり着いた苦労がすべて報われた気がした。
今年の沖縄旅行でたまたま朝の散歩中に辻のステーキ街を通りがかった。私の食の嗜好もあの頃とはずいぶん変わり、今回は沖縄の食材にこだわっていた。食べ物だけでなく、たびの楽しみ方や風景を見つめる視点も変わり、いろいろな発見ができたと思う。
今私は、スーパーで1枚350円のステーキ用肉を、値引きされたときに買い置きして冷凍庫に保存している。結局のところ、私はあまり変わっていないのかもしれない。
沖縄に行ったことのある友人のその一言で、私は1週間後に沖縄へ向かったのだった。
学生時代、あの頃はまだ今ほど牛肉が安くなかった。家で食べる牛肉も薄切りの肉を野菜と炒めたり煮込んだりして食べるくらいだった。ステーキは誕生日のような特別な日や、呉服屋を営む祖父母の家でないと食べられなかった。
焼き加減には3種類あるのだと教わった。私の好きな生焼けのものはレアと言えばいいんだよと、それだけを頭に叩き込んだ。アツアツの鉄板の上でジュージューいいながらでてきた厚切りの肉を食べて、東京から船に乗り、低気圧にもまれ大揺れの船内で2泊3日、グロッキーになってやっとの思いでたどり着いた苦労がすべて報われた気がした。
今年の沖縄旅行でたまたま朝の散歩中に辻のステーキ街を通りがかった。私の食の嗜好もあの頃とはずいぶん変わり、今回は沖縄の食材にこだわっていた。食べ物だけでなく、たびの楽しみ方や風景を見つめる視点も変わり、いろいろな発見ができたと思う。
by asiax
| 2006-12-23 23:24
| 沖縄