2008年 11月 16日
Buy something for me
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Buy something for me
呪文のようにその言葉を繰り返す少女たち。
サパから宿の主人のバイクに乗って8キロほどのところにあるザンタチャイ(片道4ドル)で降ろしてもらうと、モンの少女たちがカウマイとよばれる籐の吊橋に向かう歩道をおみやげを手にずっとついてきた。
「ねえ、どこからきたの? Buy something for me」
「ねえ、姉妹は何人いるの?Buy something for me」
「これはママが縫った刺繍なの Buy something for me」
「私たち食べるものがないの Buy something for me」
その言葉に私は洗脳されていく。私はどれか買わなければもう逃げられない。
一人の少女が手にした刺繍の帯なら買ってもいいかな、というレベルだった。でも、
「私たち一人ひとりに買ってくれなきゃだめ。」
そう言われるともう交渉にならない。あとの二人が持っているものはとても手にする価値がないのだ。私はダッシュでその道を駆け下った。
たどりついた籐の吊橋はみじめなものだった。そのすぐ横には新しくつくられた橋が架かっていて、現地のモンの人たちもその新しいほうを渡っていた。
元の道を引き返すことしかできないことを少女たちは分かっていた。ゆっくり歩いてきた少女たちが岩にしゃがみこんでいる私のもとに追いついた。
「Buy something for me Buy something for me・・・」
呪文のようにその言葉を繰り返す少女たち。
サパから宿の主人のバイクに乗って8キロほどのところにあるザンタチャイ(片道4ドル)で降ろしてもらうと、モンの少女たちがカウマイとよばれる籐の吊橋に向かう歩道をおみやげを手にずっとついてきた。
「ねえ、姉妹は何人いるの?Buy something for me」
「これはママが縫った刺繍なの Buy something for me」
「私たち食べるものがないの Buy something for me」
その言葉に私は洗脳されていく。私はどれか買わなければもう逃げられない。
一人の少女が手にした刺繍の帯なら買ってもいいかな、というレベルだった。でも、
「私たち一人ひとりに買ってくれなきゃだめ。」
そう言われるともう交渉にならない。あとの二人が持っているものはとても手にする価値がないのだ。私はダッシュでその道を駆け下った。
たどりついた籐の吊橋はみじめなものだった。そのすぐ横には新しくつくられた橋が架かっていて、現地のモンの人たちもその新しいほうを渡っていた。
元の道を引き返すことしかできないことを少女たちは分かっていた。ゆっくり歩いてきた少女たちが岩にしゃがみこんでいる私のもとに追いついた。
「Buy something for me Buy something for me・・・」
by asiax
| 2008-11-16 11:32
| ベトナム