2008年 12月 11日
ラオチャイ、思い出の場所
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サパ近郊の村、ラオチャイからサパに戻るため、川に架かる吊り橋を渡って、幹線道路の道へとのぼっていく道すがら、二人の少女が手にしたおみやげの腕輪やお守りの糸を私に突き出しながらついてきた。とても悲壮感漂う表情でどこまでもどこまでもついてくる。
ふと足元を見下ろすと、その少女たちとでくわした地点でみた轟々と流れる川は小川のように、家々はおもちゃ箱みたいに小さくなっていた。
- もう勘弁してくれ -
私は歩幅を広げ、足の回転をはやめると少女たちとの距離がどんどん広がっていく。負けじと少女たちもついていこうとするが、この上り坂では少女たちの体力では駆け出すこともできない。
「ねぇ、もうそんな速く歩かないでってばぁ」
そのようなことを口にしたのだろう。そのときの少女たちの表情は、無邪気で人なつっこい笑顔にかわっていた。
眺めのいい場所についたとき、私は歩みをとめた。しばらくしてつかれきった感じの少女たちが私のもとにに辿りついた。
- これで勘弁してよ -
そんな思いで日本から持ってきたキャンディをあげた。
すると、ひとりの少女がハンカチを差し出した。見覚えあるな?と思ったら私のハンカチだった。それは日焼けを防ぐために首に巻いていたもので、途中村のどこかで落としてしまったのは気付いていたけど、探しにに戻れば村の人たちのおみやげ攻撃が待っているのを分かっていたのでそのままあきらめていたのだった。
- ありがとう -
と言って歩きはじめると、もう少女たちはついてこなかった。もしかしたら、少女たちはお土産を売るためでなく、私のハンカチを返すためにあんなところまでついてきたのだろうか。
またいつかここに戻ってきたら、買ってあげよう。
そしてこの写真を手に、またこの場所で再会しよう。 どっちが先にたどり着けるか駆けっこしたら、今度あった時はもう負けちゃうかもしれないけれど。
ふと足元を見下ろすと、その少女たちとでくわした地点でみた轟々と流れる川は小川のように、家々はおもちゃ箱みたいに小さくなっていた。
- もう勘弁してくれ -
私は歩幅を広げ、足の回転をはやめると少女たちとの距離がどんどん広がっていく。負けじと少女たちもついていこうとするが、この上り坂では少女たちの体力では駆け出すこともできない。
「ねぇ、もうそんな速く歩かないでってばぁ」
そのようなことを口にしたのだろう。そのときの少女たちの表情は、無邪気で人なつっこい笑顔にかわっていた。
眺めのいい場所についたとき、私は歩みをとめた。しばらくしてつかれきった感じの少女たちが私のもとにに辿りついた。
- これで勘弁してよ -
そんな思いで日本から持ってきたキャンディをあげた。
すると、ひとりの少女がハンカチを差し出した。見覚えあるな?と思ったら私のハンカチだった。それは日焼けを防ぐために首に巻いていたもので、途中村のどこかで落としてしまったのは気付いていたけど、探しにに戻れば村の人たちのおみやげ攻撃が待っているのを分かっていたのでそのままあきらめていたのだった。
- ありがとう -
と言って歩きはじめると、もう少女たちはついてこなかった。もしかしたら、少女たちはお土産を売るためでなく、私のハンカチを返すためにあんなところまでついてきたのだろうか。
またいつかここに戻ってきたら、買ってあげよう。
そしてこの写真を手に、またこの場所で再会しよう。
by asiax
| 2008-12-11 23:38
| ベトナム