
肇興の町を歩いていると、米の入った竹の籠と壷を持って歩いている人を何度も見かけ、その人たちが一つの方向に向かっていることに気づいて私もそれについていくと、

屋外にいくつもの円卓を並べ、会食をする祝事に出くわしました。

受付のようなところで持ち寄った米を集め、いくばくかの紙幣を渡して記帳。

あとはそれぞれが席について食事を楽しんでいました。


こんな場面に出くわすと、いつものアジアのたびならば「一緒に食べないか。」と、声をかけられるのですが、ここではそういうこともなく、自分から入っていく勇気もなく、ちょっと残念でした。
ここで撮影している間、私のほかに一眼カメラで撮影している若い子がいて、多分中国人だと思うのですが、その子も現地の人の輪に入ることなくカメラを向けるだけでした。

この町は宿やみやげ屋、食堂など積極的に観光客を受け入れる一方、自分たちの生活スタイルを守り、その中で、ここから先は私たちの暮らしの中に入らないでほしい、といった境界線のようなものを感じとりました。

多分、そのような姿勢があるからこそ、この町にこれほどの伝統的な建物や文化が残っているのだと思います。